世界の可処分所得が上昇するにつれ、消費者による美味しい焼き菓子の味への需要も増えています。甘いものも塩辛いものも、グルテンもグルテンフリーも、オーガニックでも加工品でも。そして、それぞれのベーカリーが作る商品、原材料の調達先、世界のどの地域にいるか、そのすべてが違っていても、全員が同じ原則的な生産上の課題に直面しています。はっきり言って、施設にベルトコンベヤシステムがある場合のそのような課題を、争点や問題として考えるのはもうやめるべきです。代わりに、正面から向き合い「改善の機会」と呼んで、それらの課題をオペレーションにおける進歩に変換する方法を見つけようではありませんか。
ベーキング業界の主要な3つの課題について、解決策の提案と共に簡単に振り返ります。これを読めばあなたは生産性に関してまったく新しい見方を得て、競合他社と一線を画すこともできます。
課題その1:どうすれば施設のベルトの衛生を徹底できる?
毎日の衛生プロトコルとは別に、コンベヤベルトの衛生状態を改善するチャンスがあるのだろうかと疑問に思うかもしれません。答えは、あります。熱可塑性ベルトをホットスプライスする際、トップカバーが完全に密閉されているよう徹底すると、バクテリアがベルトのスプライス領域で増殖するのを防ぐことができます。実際、フィンガースプライスの作りが良いことだけでも、衛生面に役立ちます。長持ちすれば、メンテナンスと清掃の必要性が軽減されるからです。Novitool® Aero® スプライスプレスやNovitool® Amigo™ スプライスプレスなどの空冷式プレスは、高品質で一貫したスプライスを生成するだけでなく、プロセス全体がプレスに含まれているので、バクテリアが潜みやすい外部コントロールや水槽を必要としません。
衛生面の取り組みを支援するもう1つの方法は、キャリーバックを排除することです。キャリーバックは、運搬されている食材がベルトに付着し、床に落ちたり、コンベヤ部品に引っかかって安全上の問題を引き起こしたり、清掃されるまでベルトにとどまって衛生上の問題を引き起こしたりします。FGP食品等級プレクリーナーのような技術設計されたベルトクリーナーを設置すると、キャリーバックの量が減少し、頻繁に行うアレルゲンクレンジングやコンベヤ全体の清掃イベントの際に、衛生スタッフがより効果的にコンベヤシステムの衛生作業を行えます。すべての産業用製パン業者は、キャリーバックを「禁句」と捉える必要があります。
コンベヤの衛生作業と言えば、機械的に固定されたベルトには、Alligator® スパイラル レース ファスナー システムのような簡単に取り外しできるヒンジピン付きのファスナーなら、コンベヤベルトの上部と下部のピンの取り外しや清掃が簡単になるのでお勧めです。シンプルにピンを取り外したらベルトを清掃、消毒、洗浄し、ピンを再挿入してベルトを再接続するだけです。
課題その2:施設でのクロス汚染の危険性を制限するにはどうすればいいか?
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自家所有のスプライスプレスがあると、メンテナンスクルーがプロトコルを活用して機器を洗浄、消毒できます。 |
クロス汚染は産業用製パン施設にとって非常に現実的な問題です。特定の食材にアレルゲンが含まれていないことを保証する機能があることは、最終的な利益に役立つだけでなく、消費者にとって生死にかかわることにもなります。クロス汚染は非常に一般的な課題で、Baking and Snack誌が2019年7月号に記事を発表したばかりです。また、最近はFlexcoでも、スプライス装置を自家所有してプレスのクリーニングと保管を制御できるようにすることの重要性について、ブログで丸ごと焦点を当てた記事を書きました。Aeroプレスも、サイクル時間が短く、強制空冷(水不要)と使いやすさで、これに適したチョイスです。しかも業界では非常によく知られているため、外部のクルーでも使用することができます。
FGP食品等級プレクリーナーのような工業設計ベルトクリーナーを使用することは、クロス汚染の危険性を減らすもう1つの方法です。キャリーバックを排除する機能により、食材がベルトやコンベヤの部品に付着することがなくなります。また、短時間で解体できるため、ダウンタイム中の清掃や衛生が容易になり、洗浄中にバクテリアやクロス汚染物質が潜む可能性をなくすことができます。
課題その3:キャリーバックを制御して不測のダウンタイムを回避するには?
キャリーバックについては、衛生状態と食材をクロス汚染から守ることについてはすでに多くのことをお話ししましたが、キャリーバックに関する問題は製品の品質への影響だけではないことに注意することが重要です。キャリーバックはベルトとコンベヤ部品の寿命、ダウンタイムとメンテナンス、さらには作業員の安全性に影響を及ぼす可能性があります。
これは事実です。食材が他のコンベヤ部品上に堆積してベルトとスプライスをこすると、キャリーバックがコンベヤ ベルト スプライスの寿命を縮めます。食材の粘着性が強ければ、これらの同じコンベヤの部品も損傷する可能性があります。また、堆積によりベルトのミストラッキングが発生すれば、製品のデコレーションが誤って配置されたり、製品がこぼれて無駄を生じる可能性もあります。そのこぼれや無駄は、予防メンテナンス中に保守作業員が清掃にかける時間を増やし、不測のシャットダウンまで引き起こすことがあります。床に落下するキャリーバックが清掃されないと、作業員が滑って転倒する危険を生じます。
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工業設計のベルトクリーナーは、食材がベルトに付着したり床に落ちたりしないよう作られています。 |
適切に設計されたベルトクリーナーを取り付ければ、ベルトコンベヤシステムに真の違いがもたらされます。これで衛生面とクロス汚染に関して安心できると共に、FGP食品等級プレクリーナーが業務用ベーカリーにおけるキャリーバックを大幅に削減することがこちらの用途紹介で示されているように、メンテナンスコストとダウンタイムの代価についても、お財布を安心させることができます。
IBIE 2019でお会いしましょう
IBIE 2019にお越しの方は、ぜひ当社のブースにお立ち寄りください。エキスパートがあなたのベルトコンベヤの課題に最適なソリューションをご提案します。いっそのこと、あなたのベルトコンベヤの問題をお持ちください。解決をお手伝いします!7253番ブースにてすべての製品のデモを行いますので、ご自身の目でお確かめください。9月まで待てませんか?お近くのFlexcoエキスパートと製品デモを今すぐスケジュールしてください!
著者:トッド・スチュアート、インダストリー マネージャー
Flexcoに30年勤務しており、カスタマーサービスから製造、トレーニング、新製品開発に至るまでさまざまな職務に就いてきました。インダストリー マネージャーとして、対象となる産業を徹底調査し、各産業をサポートするプログラムを作成し、お客様の問題と、考えられる製品ソリューションを特定します。現在は、産業用製パン向け業界プログラムの開発を先導し、Flexcoがグローバル顧客のニーズに確実に応えられるようにする任務を負っています。ダベンポート大学でB2B専門のマーケティング学士号を取得しています。