Flexcoの食品加工業界マネージャーである私は、多数の工場を訪問してきました。ですのでプラスチックモジュラーベルト(PMB)のほうが適している用途も数多くある一方で、均一素材(モノリシック)ベルトがもたらす利点を効率的に活用している特定の加工プロセスも存在することを知っています。食品関連の規則や規制が加速度的に増えている中、加工に関係するベルト製品も急速に進化を遂げつつあります。こうした施設のベルトコンベヤでは、FDA、EU、USDA、MHLW、ハラール、およびNSFの法令遵守や認証がしばしば必要とされ、また汚染や事故を事前に防ぐ取り組みについての、HACCP計画が求められています。モジュラーベルト、シンセティックベルト、そして均一素材ベルトはいずれも、こうしたコンセプトの全部ではなくても一部をサポートしていますが、通常は均一素材ベルトが最も簡単かつ効率的にクリーニングできるので、ダウンタイムを最小限に抑えるとともに、企業の収益を増加させることができます。均一素材ベルトが施設にもたらすプラスの影響について、私は数名の業務マネージャーに質問することにしました。
ご自分の業務で均一素材コンベヤベルトを使用するメリットは何だと思いますか?
均一素材ベルトの表面は硬く滑らかなので、クリーニングがとても簡単だ、という回答が圧倒的でした。そのうち数名は、汚れと細菌が発生し得る裂け目やポケットを最小化するPMBモジュールの設計を持参して、ベルト製造業者が訪れたというレベルの話までしてくれました。また繊維強化シンセティックベルトに関しても、製造業者はより衛生的なエッジシーリング技術、およびウィッキングや繊維のほつれを防ぐ編み込み技術によって、イノベーションを実現しています。さらに、回答者の大半は依然として、消毒とクリーニングについて言えば、均一素材ベルトの単純な設計のほうが優れていると感じています。
私はこれらの回答者に対し、均一素材ベルトをエンドレスにすることで、食材が隙間にはまってしまうピン接合部をなくせるため、この利点がさらに広がると伝えました。それによって水や化学物質の使用量を減らせる一方、各シフト後の作業に要する時間も短くなります。全体的に見ると、次回のクリーニングまで細菌がベルトに残っている可能性を少なくできるのです。
プラスチックモジュラーベルトのほうが作業は簡単でしょうか?
この最後の質問に回答者は口ごもってしまい、しぶしぶ答える人もいました。クリーニングのやりやすさは均一素材ベルトのメリットですが、大半の人はPMBのほうが作業しやすく、問題が発生した場合もベルト全体でなくコンポーネントを交換すればいいので、より簡単だと感じています。ベルトをエンドレスにするという点について、均一素材ベルトでは一定水準の技能が必要な一方、PMBでは誰でもピンを取り外してモジュールを交換でき、ダウンタイムを最小限に抑えることができると、回答者のほとんどがいまだ経験に頼って信じています。私もそれは聞いたことがありますし、正直に言えば、熱棒による均一素材ベルトのスプライシング加工になると、それは真実です。しかしよりよい方法があるので、それを手短に掘り下げます。
大半のマネージャーは、自分たちのクリーニングプロセスは徹底しており、業務も全体的に効率的だと思っています。しかし私は一部の回答者、とりわけ均一素材ベルトの特徴をうまく活用することでもたらされる衛生面のメリットに興味を持つ人たちの関心をそそることに成功しました。
単純になったアプローチ
Flexcoは様々な業界の最新トレンドに歩調を合わせるべく懸命に努力しており、お客様の現在の課題に対処するサポートを目指しています。そして今、ダウンタイムの削減と衛生水準の向上こそが、食肉業界における最大のトレンドであり、それは特にベルトコンベヤについて当てはまります。
均一素材ベルトの使用は、ダウンタイムを抑えて業務の衛生水準を改善する優れた方法ですが、スプライシング加工が難しく、時には危険だということを根拠に、メンテナンスチームは均一素材ベルトを忌避する傾向にあります。熱棒によるスプライシング加工に関しては、それは間違っていません。むき出しの加熱エレメントは最高260℃に達することがあり、安全性という言葉からかけ離れています。また一貫性や品質になると、熱棒によるスプライシング加工は推測に頼った作業になってしまい、熱棒を扱う作業員次第だということがよくあります。熱棒の扱いが天才だという理由で、スプライシング加工の「大黒柱」となっている従業員があなたの事業所にはいますか?その人が休暇をとろうとしたらどうなるでしょう?他の誰かに代わりを任せ、一貫した高品質のスプライスを簡単に作成できるでしょうか?おそらく無理でしょう。
ある牛肉加工工場では、熱棒によるスプライシング加工が実証済みの確実な方法でしたが、低品質のスプライスのせいで致命的なベルトの故障が発生し、方法の見直しを余儀なくされました。その工場のベルトが現在どのように稼働しているかは、当社の最新の用途紹介をご覧ください。
均一素材ベルトのより迅速かつ簡単なスプライシング加工が可能に
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Novitool® Amigo™均一素材スプライス プレスは、より安全で一貫したスプライスをより簡単に実現するソリューションです。 |
メンテナンスチームの全員をスプライシング加工の「大黒柱」にする、誰でも簡単に使用できるツールがあるとしたらどうでしょう?密閉された加熱エレメントによって、スプライシング加工の安全性を向上させるツールがあるとしたらどうでしょう?およそ1分でスプライスを完成できるツールがあるとしたらどうでしょう?モノリシック ベルトのスプライシング加工をより迅速に、より簡単に行うということに関し、Novitool® Amigo™均一素材スプライス プレスはそのすべての条件を満たします。
均一素材ベルトのスプライスでは、ベルトピッチの精度を高め、かつピンホールによるエアポケットの発生を防ぐ必要があるということを、Flexcoは熟知しています。Amigo™ 625と1000はそれを念頭に置き、あらゆる部分がその目的のために設計されています。いずれもブレードが内蔵されており、一度の操作でベルト端を直角に切断できます。切断が完了すると、ブレードはクランプバーを通過してブレードハウジングに収納されるように設計されており、オペレーターを怪我から保護します。
スプライスについては、予熱モードによってベルト端の湿気を除去し、ピンホールの数を最小限にします。非接触の加熱用リボンにより、わずか 1 分未満でベルトをスプライスし、ベルト両端の結合部分の量を制御しながら仕上げます。使用されていないときは、プレス内部に収納され、作業者を火傷から保護します。シールドで保護されている加熱ゾーンは、様々な環境で一貫した加熱を可能にするだけでなく、スプライシング加工中の作業者を熱源から保護します。ベルト端が接合、溶接されている間、ヒーターはプレス内部に収納され、そこで冷却されます。
いずれのモデルも簡単に使用できますが、Amigo™ 625はさらにコンパクトで、作業員1人による持ち運びと使用が可能です。またツールの両側に便利な持ち運び用ハンドルが付いており、機動性も最適になっています。
均一素材ベルトのスプライシング加工はもう怖くありません
いつでもどこでも電力によるスプライシング加工を |
ベルトの修理が便利な場所で行われるとは限らないということを念頭に置き、Flexcoは自社のエンドレススプライシング加工ツールで使用できるモバイルバッテリーの要件も公開しています。こちらをクリックして要件の一覧を確認し、お使いのシステムのベルトをいつでもどこでもスプライシング加工してください。 |
私たちは均一素材ベルトにまつわる疑問をすべて一掃できるわけではありませんが、当社のスプライシング加工ツール製品を使用することで、そうしたタイプのベルト修理に伴うダウンタイムを確実に削減できます。ベルトをより安全な形で稼働させ続け、高品質の一貫したスプライスを生み出す方法について興味がある場合は、お近くのFlexco販売代理店にご連絡ください。当社のスタッフが喜んでお伺いし、エンドレススプライス ソリューションの無料デモを実施いたします。
著者:ジョナサン・モーガン、食品加工業界マネージャー
Flexcoの業界マネージャーであるモーガンは、食肉、製パン、および生産など、食品加工産業を担当しています。モーガンは機械エンジニアリング関連の教育を受けており、用途に関する知識、広範な産業ネットワーク、そして技術セールスサポートの経験を有しています。