2018年7月25日
ベルトを四角にすることが、なぜベルトコンベヤにとって重要なのか
ベルトをスプライスするとき、途中の工程をスキップしたくなりますね。しかし絶対にスキップしてはならないのは、ベルトを適切に四角にする工程です。ベルトの端を四角にするのはたった数分の作業ですが、ベルトコンベヤシステムの寿命を延ばす真の見返りとなります。
ベルトの効果的な修理は、まっすぐに、四角にカットすることから始まります。正確に四角にカットすることにより、ベルトとスプライスの性能が向上し、ベルト張力がベルト全体にわたって均等に分散します。しかしベルトが四角でないと、ベルトコンベヤラインに深刻な問題が起こる可能性があります。
ミストラッキング、漏出、ベルトの損傷
コンベヤベルトのミストラッキングを引き起こす要因は多数ありますが、最も一般的な原因の1つはベルトの端がまっすぐにカットされていないことです。 スプライスが四角になっていないベルトに取り付けられると、スプライスに不均等なテンションを起こし、コンベヤベルトにミストラックが生じます。ほつれて磨耗したベルトの淵は、多くの場合ベルトのミストラックの兆候で、不均一なテンションによりベルト コンベヤの構造を擦ることで発生します。 最も深刻なケースでは、スプライス自体への損傷や、スプライスの故障を引き起こします。
不均等なベルト トラッキングは、材料経路をベルトの中心から縁にシフトさせることもあり、それによって材料がベルトから漏出し、すでに多量の仕事を抱えるメンテナンスチームのクリーニング作業を増やすことになります。
ベルトを四角にするベストプラクティス
Flexcoでは、ベルトを四角にするベストプラクティスとして、センターライン法を推奨しています。この方法では、ベルトの両端でベルト幅の直径を求め、そこから3~5フィート間隔でいくつかの点を付けていき、各点間の中心に印を付けます。次にスチール定規かチョークラインを使用して、それらの点をつなげた平均のセンターラインを引きます。
カットに使用できる工具
センターライン法を使って四角にするには、適切な工具があることを確認する必要があります。必要な工具は、巻尺、チョークラインまたはスチール定規、ベルトマーキングツール、直角定規、ベルト カッターです。カッターナイフは入手しやすく安価なので魅力的な選択肢ですが、安全性と正確性においては悪夢となりえます。露出したブレードで作業することは、常に安全上の危険が生じます。また、カットを完了するためのいくつかのパスと組み合わせると、けがのリスクが増えます。
また、ナイフに複数のパスがあると、真っすぐかつ正確にカットする可能性が下がり、ベルトを四角にするために行った作業が、カットのせいで台無しになってしまいます。代わりに、ブレードが囲まれた手動または電動のベルト カッターを使用すれば、コンベヤベルトのカットをより速く、安全、簡単に行うことができます。
コンベヤベルトを四角にする方法 ― ステップバイステップ
ベルトをカットする前に四角にする方法を順を追って説明したガイドは、こちらの適切にベルトを四角にするための手掛かりをご覧ください。
執筆者:アーロン・ロッソ、シニアプロダクトマネージャー
ロッソ氏は、Flexcoの重搬送メカニカル ベルト ファスナープログラムをグローバルに管理しており、プログラムビジョンと戦略、製品開発計画、製品ラインポートフォリオ、プロモーション、PRとコミュニケーション、価格設定、収益性を担当しています。ロッソ氏はウェスタンミシガン大学で財務学士号を取得し、ノースウェスタン大学のケロッグ経営大学院(マーケティング&ストラテジー)にて経営学修士号を取得しました。