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セメント工場における荷重ゾーンの課題トップ5...そして解決する方法!

セメント荷重ゾーン2018年8月8日

セメント工場では、ダストから大型の鋭い岩石までさまざまな物質がコンベヤで運ばれており、それぞれが異なる磨耗性と含水量を持っています。素材をすべてベルトからこぼさずに移動させることができれば、メンテナンスの労力や予算を他に集中させることができます。つまり、荷重ゾーンはベルトコンベヤシステムの最も重要な部分の1つであり、特に注意しなくてはなりません。

では、そうすることにしましょう。以下はセメント工場でよくある荷重ゾーンの問題トップ5と、それが起こる原因、そして生産に影響を及ぼさないためにとるべき対処です。

#5

問題:荷重ゾーンでのベルトとスプライスの早期磨耗。  

診断:衝撃エリアの密封に不適切な素材が使われており、コンベヤの荷重ゾーンに続く次の箇所が原因と思われます。不適切なスカート材を使用すると、他の部品に早期の磨耗が生じ、余計なメンテナンスが必要になります。  工場でスカート材をベルトに使用することは非常に一般的ですが、これはベルトとスプライスの損傷を招き、どちらも早期の交換が必要となります。  クリンカーのような研磨屑は、スカーティングに使用するベルトのカーカスに巻き込まれ、大きな紙やすりのような働きをします。  これによりベルトとスプライスが数週間で磨耗してしまいます。   

解決策:古いベルトを使用する代わりに、デュロメータ硬度が低く、摩擦を減らし、伝統的なゴムに比べて耐用年数を3〜4倍にするウレタンスカーティングの使用を検討してください。摩擦係数が低いほどシステムの過労が減り、柔らかいデュロメータウレタンは優れた密封性と長いベルト寿命を保証する優れた引裂抵抗をもたらします。

#4

問題:衝撃エリアの磨耗したスカーティングシステムが、メンテナンスの遅延を長期間引き起こしている。

診断:自社製のスカートクランピングシステムは、OEM製のものと同様に調整が難しい場合があり、クランプバー全体の取り外し/再組み立てや、トーチング/再溶接が、スカーティングの擦り切れに伴う調節に必要となります。これは、メンテナンスのためにベルトをより長期間、停止させる必要があります。原材料のような物を取り扱うベルトや、クリンカーを仕上げ工場に運ぶベルトは、コンベヤの全長に渡ってスカーティングがある場合があります。そのため、簡単に調整できるように設計されていないシステムでは、調整にかかるメンテナンスの時間があっという間に蓄積します。

解決策:素早い調整が可能で、ウレタンスカーティングを使用する設計されたスカーティングシステムがベルトに最適です。  正しく取り付ければ、スカートゴムがベルト上を引きずらず、ベルトカバーの早期磨耗やへこみを起こさないため、それによるベルトクリーナー製品の効果やベルト寿命を減少させることがありません。設計されたスカーティングシステムは、メンテナンスを念頭に設計されていなくてはなりません。ですから、コンベヤの脇に安全なメンテナンスポイントがあり、腐食防止部品で作られているものを見つけましょう。  長持ちのウレタンに取り換える簡単な調整をすることで、荷重ゾーンが密封されているか確認するために費やす時間を最小限に減らすことができます。

#3

問題:素材をベルトから逃さない。

診断:この問題はシュートの高さに関係しています。多くの場合、OEMや自社製のシュートシステムはベルトから高すぎる場所に取り付けられているため、スカーティングシステムは素材を逃さないようより多くの作業をしなくてはなりません。理想としては、シュートはベルト上部から2インチ上にあり、スカーティングは小さな隙間を密閉しなければなりません。  スカーティングの取り付け位置が高すぎると、工場はスカーティング材を必要以上に加える傾向があり、これが外側に弾かれるため、素材がこぼれ出ることになります。  これは工場のいたるところで見られる問題で、破砕機の下のベルト、原材料を運ぶベルト、クリンカーを運ぶベルト等で起こります。

解決策:シュートシステムを評価し、必要に応じて調整します。隙間を数インチに減らすために、シュートの底部に追加の素材が必要になることがあります。  また、密封材がベルトに十分に近接して取り付けられていること、そして裏返って素材が逃げないようにサポートされていることを確認してください。

#2

問題:荷重ゾーン内の飛散ダスト。

診断:現場では前述のように、荷重ゾーン周辺の漏出の原因はスカーティングのみであると考えているかもしれませんが、ベルトを支えているコンポーネントも考慮することが非常に重要です。荷重ゾーンのサポートを誤って選択すると、時として漏出と飛散ダストの増加につながります。  多くのセメント工場で、インパクトアイドラーは荷重ゾーンのみで使用されています。  インパクトアイドラーがあると、スカートシステムには密封するための連続した平らな面がないため、素材がアイドラーのセット間で逃げてしまいます。  これはまた、スカート材の特定の箇所に圧力をかけ、アイドラー間の間隙よりもベルトがアイドラーに速く接触する箇所を磨耗させます。この動きは連続した密封を途切れさせ、徐々にダストや素材が逃げ始めます。 

解決策:スライダーベッドは荷重ゾーンの周りを密閉するように設計されています。弱い衝撃が生産性に影響するエリア、すなわち原材料倉庫や調合時、焼成後は、インパクトアイドラー付きのスライダーベッドと、インパクトロール付きのアジャスタブル アイドラーのセットが鍵となります。スカーティングシステムと組み合わせると、スライダーバーが効果的に荷重ゾーンを密封します。インパクトベッドと組み合わせると、スライダーベッドは全体の荷重ゾーンを作ります。

#1

問題:荷重ゾーンとその先での漏出。

診断:荷重ゾーンにミストラッキングされたベルトを荷重すると、コンベヤの全長にわたってベルトがミストラックした位置に保持される傾向があります。中心がずれたベルトが荷重ゾーンを通過すると、スカーティングシステムとベルトの間に間隙が生じ、素材を脱落させてしまいます。  重大なケースでは、ベルトがこの位置でスカーティングに引っかかってしまいます。クリンカーベルトでは、これによりアイドラーが押さえつけられて荷重ゾーン周辺に蓄積することがあり、落ちた素材を分解し取り外すのに多くの努力が必要となります。

解決策:トレーナーを後部プーリの前に取り付けると、ベルトが後部と荷重ゾーンに移動する前に中心に揃え、問題を最小限に抑えます。  摩擦を生じさせ、チルトとピボットでテンションプロファイルを変化させるトレーナーを探してください。摩擦とテンションメカニズムが共に働くと、ベルトをコンベヤの中心に戻すうえでピボットトラッカーよりも3倍効果的です。
 

荷重ゾーンでのダスト、漏出、および機器の損傷は回避できます。荷重ポイントでベルトコンベヤを評価し最適化すると、ベルトコンベヤシステムとその生産性に驚くほどの効果が表れます。時間をかけて積極的にシステムの評価を行い、課題が現実の問題となる前に取り組んで、生産性と純益に影響しないようにしましょう。 

 

執筆者:フランクリン・ムーア、インダストリーマネージャー

ムーア氏は集中市場を特定し、選んだ業界を調査し、顧客の声を集約しています。彼は、当社のチームが各業界が苦心する点をより理解できるよう、販売ツールとプログラムを開発しています。現在、ムーア氏はセメント業界の今と将来に向けたFlexcoのソリューションに注力しています。  ムーア氏はミシガン州立大学の財務学士号を取得しています。  

公開日

August 08, 2018

製品グループ

  • インパクトベッドおよびスカーティングシステム
  • トランスファーシュート
  • ベルトポジショナー、トラッカーおよびトレーナー

業界

  • セメント

問題

  • キャリーバック
  • すべり
  • ダウンタイム
  • ベルト保護