2018年4月24日
2018年も後半に入った今、私たちが設定した年間計画と目標を見返す時間を設けることが大切です。年間を通して維持しようと決めた目標があっても、自分たちの進歩を気にしていないと、短期間で目標に追いつかない状態になりえます。ベルトコンベヤシステムを独立評価することは、2018年をこのまま成功に導くために早急にとるべき行動項目の1つです。
Flexcoでは、すべてのベルトコンベヤシステムに対して少なくとも1年に一度の徹底的な評価を行うことを勧めています。春季は、これを実行するのに最適な時期です。このような評価は、日々の操作に精通しておらず、新鮮な見方を提供できる外部の団体が実施する場合に最も効果が出ます。評価は包括的で、システムのすべてのコンポーネントを評価し、潜在的な問題を特定し、メンテナンス上の問題を積極的に指摘するものでなくてはなりません。
あらゆる規模の作業をするベルトコンベヤの評価を数千回行った結果、Flexcoが見つけた4つの最も一般的なベルトコンベヤの課題は、以下の通りです:
キャリーバック
コンベヤベルトのキャリーバックは、操作に影響する最も一般的でコストのかかる問題の1つです。コンベヤベルトに付着する物質は、避けることのできない「ビジネス上のコスト」のように見えるかもしれませんが、現実的な懸念と課題を表しています。実際、CEMAは、60インチ幅のベルトが毎分800フィートで走行すると仮定すると、保守的に見積もってもキャリーバックは週3トンになると推定しています。これは年間で言えばベルト1つあたり150トンの物質となります。コンベヤ上のキャリーバックを3%から1%に減らすことができれば、コンベヤのメンテナンス費用を67%削減することができます。
キャリーバックは、コンベヤベルトの損傷および/またはダウンタイム、生産性の低下、場合によっては安全上の危険を招く可能性があります。毎日コンベヤベルトで作業している人が、キャリーバックの明確な兆候を見落としたり、無視したりすることは容易に考えられます。そのため、外部の評価から得られる新鮮な見方がより必要になります。
ミストラッキング
キャリーバックがある所では、コンベヤベルトのミストラッキングが発生している可能性も高くなります。ローラーに蓄積があるとベルトが一方の側にドリフトする可能性がありますが、ミストラッキングはそれだけでなく、ベルトの磨耗が不均一、スプライスが正しくない、または荷重が中心から外れていることが原因の場合もあります。これらの問題はすべて、独立したベルトコンベヤ評価で特定できます。
コンベヤベルトのわずかな位置ずれでも、漏出やベルトの過度の磨耗、装置や、時には構造への大きな損傷を招くことがあるため、ミストラッキングを防止することは不可欠です。
漏出
ベルトコンベヤの評価で一般的に見られる3つ目の問題は、漏出です。コンベヤベルトの漏出は、材料の損失、機器の損傷、およびそれを清掃するために必要な余分な時間と費用によって、作業効率に悪影響を与えるものです。また、労働者の安全と作業環境にとって重大な脅威となる可能性があります。
コンベヤベルトの漏出はライン上のどこにでも発生する可能性があるため、システム全体を包括的に評価することが、発生を特定する最も効果的なアプローチです。
ベルトの滑り
気象条件。システムの不適切な設定。運ばれる材料そのもの。これらの問題はすべて、プーリが適切にベルトを把持しないことにつながり、コンベヤベルトのすべりを招く可能性があります。コンベヤベルトのすべりは一般的な問題で、システム全体の作業をより困難にさせ、不必要な磨耗や裂傷、最終的にはダウンタイムや修理が発生する可能性があります。
完全なベルトコンベヤ評価によって、すべりが発生している理由と場所を特定し、また、それが発生しそうな場所を見つけて、更にコストがかかる前に対処することができます。
年度が進み過ぎないうちに、2018年のあなたの操業の有効性について、積極的に取り組むことが重要です。年次ベルトコンベヤ評価をスケジュールして、慎重に点検を行うことで発見できる、コストがかる潜在的に危険な問題を防止しましょう。
執筆者:ケヴィン・フェイルズ、プロダクトマネージャー
フェイルズ氏は、ベルトコンベヤ製品(BCP)ラインを管理し、製品開発とエンジニアリングを、新製品のコンセプトと既存製品の市場要件についてのガイダンスと共に提供しています。また、彼はBCPラインをサポートする技術および販促パンフレットの製作も率いています。フェイルズ氏は、グランドバレー州立大学をマーケティング学士号で卒業し、現在はウェスタンミシガン大学で経営学修士号の取得を目指しています。