
業界
パン製造
用途
焼成済クラッカーの運搬
製品
Novitool® Amigo™ スプライス プレス
目的
時間節約
安定したスプライスの製造
作業者の安全
コンベヤの詳細
複数のモノリシック ベルトタイプ
問題:
パン製造を請け負うある大手業者は、多くの理由からベルトコンベヤ ラインのスプライスの品質と安定性ならびに機器の設定に不満を持っていました。
まず第一にダウンタイムに関する問題です。このコンベヤラインは、エンドレススプライスを使用し1つに接合する必要がありました。ただし残念なことに、メンテナンスチームが使用する突合せスプライスツールは事前に加熱する時間を含め、加工を完了するまでに 30 分を要していました。2 番目に懸念していたのは、スプライスの性能についてです。備え付けられていたスプライスは、継ぎ目が一致しないことや、接合が不十分であるために生じる不良状態(時におかしなところで接合が起こる)に陥っていました。経験の度合いが様々な人たちが、シフトで連携しながらそれぞれベルトのスプライスを行うため、しばしばスプライスの継ぎ目が一致せず小さな穴が生じることがありました。突合せスプライスツールを使用する際にも、各作業者の熟練度によって差異が生じていました。
最終的に旧式のスプライス加工技術は、取付けが難しく非効率的なものであり、とりわけひどいものは危険な取付け工程を必要とするものだったのです。顧客はベルトの種類に応じて、2つの異なるスプライス加工法を使用していました。1つ目は、ヒーター線とテンプレート器具を用いるものです。ヒーター線には保護具が付いていませんが、極めて危険な温度に到達します。この器具により、作業者やその場にいる人にとって安全ではない職場環境が発生することになります。2つ目に挙げるシステムも不安があります。作業員は、ローターを用いながらベルト端を面取りする必要があり、次いで、むき出しのヒートガンを用いて、ベルト両端の間をウレタン製ロッドで接合することになるためです。
解決策:
Novitool® Amigo™、特にスプライス プレスが一体型ベルトの接合を行っている様子を見た後、メンテナンスチームは成果物に驚き、今後の修理にこの機器を使用することを決断しました。メンテナンス班はスプライスの取付けを行うため Amigo を直接コンベヤに持ち込みましたが、機器を使用したことでステップごとに優れた点があることを理解しました。最初のステップは、ベルトの端を正確な長さに切り分けることでした。メンテナンス班は、自分たちが使用しているベルトと同じテンプレートを選ぶことから始めました。Amigo には選ぶことのできる 10 個のテンプレートが備え付けられており、これらは市場で流通するモノリシック ベルトの大部分に対応しています。この顧客は実際、異なる 3 タイプのベルトを施設に搭載しているため、Amigo を目的に合わせて使用できる汎用性の高い工具にしようと考えていました。一度適切なテンプレートが選ばれると、ベルトは安全に所定の位置で固定されます。機器に備え付けのカッターにより、安全に素早く、かつ効率的な方法で正確に切断を行います。
この工程の次のステップでは、予熱機能を使用したスプライスの前にベルトの端から湿気の除去を行います。メンテナンスチームが最近行った工程では、湿気が原因で完成したスプライス中に望ましくないピンホールが生じていましたが、Amigo を使用した場合これは問題ではなくなります。
最終ステップでも引き続き利点が生じます。実際のスプライス加工です。ベルトの端を溶融させるため使用する熱源がベルトの端と接触することは、決してありません。さらに重要なのは、この熱源が作業者に触れることは決してないという点です。しかも、加熱部の保護部分が機能するよう、適切な位置にあることが必須となるため、スプライス加工手順の間作業者を保護することになります。ベルトの端に接触することは決してないため、スプライス加工手順の間資材が途中で途切れることはなく、そのため最良の完成品としてスプライスが製造されます。実際のスプライスに要した時間は、平均するとちょうど 1 分を超えるくらいとなります。スプライスが完了した際、さらなる安全機能が明らかとなります。作業が終了すると同時に、加熱部分がストレージ位置に移動するため、作業者がやけどをする危険性はありません。
結果:
彼らが最初にベルトのスプライス加工を行った際、予熱に要した時間はたった 300 秒、さらにスプライス加工は 55 秒で終わりました。合計時間は 6 分未満でした。次のベルトの設定には、予熱に 600 秒、続くスプライス加工は 80 秒のドウェルタイムを要しました。どちらのスプライスの際も、既存のスプライス加工用ツールを使用するよりもはるかに短い時間で済みました。現在このベーカリーでは、スピード、正確性、安全性を兼ね揃え、施設内の異なるモノリシック ベルト全てのスプライス加工が可能なスプライシングツールを 1 台所有しています。