6.クラフト/化学パルプ処理
a. スクリーニング
チップはパルプ処理を行うのに小さすぎたり大きすぎたりしないかを確認するために検査されます。
問題
- 貯蔵庫からスクリーニングまで複数の移動がある場合があります。
- チップの水分が多いことによるベルトの滑り。
- ベルトのミストラッキングが積荷ゾーンで漏出の原因となります。
- 取り扱われる材料が可燃性なので、すべての種類のキャリーバックは問題です。
- コンベヤが設計されているよりも多くの材料を搬する場合は、チップはベルトにとても高く積み上げられ、特に材料が揺れるトランスファーで倒れがちになります。
- 滑り止めのベルトはシュートを密封するのが難しく、漏出の原因となり、清掃が困難になります。
- 空気中のダスト、キャリーバック、漏出による粉じん爆発の可能性。
ソリューション
MSP 標準鉱山搬送プレクリーナーはこれらのベルトに適しており、一般的に 400~500 fpm(2~2.5 m/秒)で動きます。ひとつのピンだけを取り除くことが求められる視覚的な張力チェックと簡単なブレード交換により、このクリーナーがチップをスクリーニングに搬送するためのベルトに最適な選択になります。
ウレタンブレード付き Y-Type™ セカンダリクリーナー(非滑り止めベルト上)は湿った木材のチップをつかみ取り、材料を取り除くように設計されていないクリーナーの表面に蓄積します。このクリーナーの最小限の平らな表面が、材料がブレード/クッションに蓄積するのを防止し、メンテナンスを削減します。カーバイドブレードは、より硬い素材向けに良い選択です。これらのクリーナーは素早いメンテナンス用にも設計されています。ブレード全体のカートリッジは数分のうちに交換できます。これはチップをパルプ処理に運ぶ準備をするこれらのベルトにとって重要です。
地面にある貯蔵庫からチップを取って建物の上部に移すためには多くの場合滑り止めベルトが必要です。平らなブレードプレクリーナーはこれらのベルトには使用できません。最適なオプションは、ベルトと滑り止めから材料を除去する、ベルト走行と反対方向に回転する電動ブラシクリーナーです。これらのクリーナーは、平らなベルトでも効果的で、プレクリーナーが大きな材料をベルトから落とした後に、細かい材料をベルトから払いのけます。
エンクローズドスカートシステムと Flex-Lok™ スカートクランプの組み合わせ、または Flex-Seal™ スカートシステムとウレタンスカーティングが安全の理由でトランスファーでダストを制御し、これらがメンテナンスコストも削減します。アイドラーのベアリングに入り込む木材のダストが急停止の原因となり、故障したベアリングは熱源となる場合があります。
Flex-Lag® ミディアムセラミックラギング(39% ラギング)は、チップおよびホッグ燃料の水分が多くなる時に滑りを最小限に抑えるのにお薦めです。滑るプーリは、発火するほど高熱になった場合に火炎危険となる場合があり、そこにはチップがすべてあって十分な火の燃料となります。
PTEZ™ ベルトトレーナー、一時的に材料の蓄積するフラットスポットを最小限におさえるよう設計されており、パルプおよび製紙工場に優れた選択です。貯蔵庫からチップを取って建物の上部に移すためには滑り止めベルトが必要です。PTEZ はベルトをトラック上に留めるため、ベルトの滑らかな面に取付けられます。
適切なサイズのチップはチップ選別機と検査機を通して、チップサイロ(またはバケットエレベーター)に送り込むベルトに落ちます。一般的に、影響は低いでしょう。インパクトロール付きスライダーベッドはスカーティングが密封するための硬い表面を提供し、清掃にかかる時間を削減し、容易なサービスのために設計されています。さらに、これらのコンベヤは多くの場合室内にあるので、ダストが漏れている積荷ゾーンは爆発の危険があります。
b. チップサイロ
チップが検査された後、それらはチップサイロに搬送されます。このすぐに使用可能なチップのサイロはバッファーとしての役割を果たすので、チップはスクリーン/スライサーまたはほかのコンベヤ上流でメンテナンスが完了したらまだ蒸解釜に送られます。
問題
- ベルトのミストラッキングが積荷ゾーンで漏出の原因となります。
- 取り扱われる材料が可燃性なので、すべての種類のキャリーバックは問題です。
- 滑り止めのベルトはシュートを密封するのが難しく、漏出の原因となり、清掃が困難になります。
ソリューション
MSP 標準鉱山搬送プレクリーナーと Y-Type™ セカンダリクリーナーはメンテナンスを早くで簡単にします。これらのクリーナーの両方のブレードは数分以内で再伸張または交換できます。
電動ブラシクリーナーは、サイロの上またはコンベヤ構造の上のキャリーバック蓄積を削減するよう、チップをサイロに送り込む滑り止めベルトでの使用をお薦めします。これはアクセスするのが困難な領域なので、荷降ろしの場所で材料を除去することは、手が届きにくい領域の清掃が少なくなることを意味します。
c. 蒸解釜
サイロからのチップは蒸解釜に搬送され、そこでパルプ工程が始まります。
問題
- サイロの下のウェイ・フィーダーおよび蒸解釜に送り込むコンベヤでの予期せぬダウンタイムは非常に費用がかかります。
- これらのコンベヤの非常に限られたメンテナンス時間は、修理を迅速に行わなければならないことを意味します。
- リグニンが溶解されると、H2S ガスが蒸解釜に放出されます。このガスは軟鋼を腐食します。
ソリューション
ホワイトウレタンブレード付きステンレススチール MSP 標準鉱山搬送プレクリーナーとホワイトブレード付きステンレススチール Y-Type™ は、H2S ガスに腐食性があるのでこの用途にお薦めです。また、ホワイトウレタンブレードはこの環境では標準ウレタンより長持ちします。
PT Max™ ベルトトレーナーはチップを確実に中央に荷積みしてベルトを中央に留め、コンベヤの長さは漏出を減らし、ベルトが構造にぶつかって損傷を受けることを防止します。損傷を受けたベルトによるダウンタイムは、プロセスのこの部分では非常に高額になります。
インパクトロール付きスライダーベルトは迅速なサービスを考慮して設計されています。これらのスライダーベッドのトラフは、迅速に取り替えられるよう低くすることができ、そのロールは数分のうちに交換できます。
d. ブロータンク
煮込んだチップは、圧力の変動でチップを個々の繊維に分解するプロータンクに送られます。個々の繊維は、パルプの硬い部分を構成するものです。